【特別インタビュー】パラグアイからルーツの国・日本へ。「食」の架け橋となる2人の起業家

ハートスフードクリエーツでは、2025年10月から南米パラグアイの2名を「技術研修生」として迎えています。
1年間にわたり当社の全部署をローテーションで経験し、日本の食文化や高度な技術を総合的に学んでいくプログラムです。
パラグアイで既に実業家として活躍する2人が、なぜ今、日本へ渡ることを決意したのでしょうか。
今回は、遠くパラグアイからやってきた中塚ダニエル真一郎さんと社本みきさんに、これまでの経歴や日本での目標、そして将来の展望について話を聞きました。
研修生プロフィール
- 中塚 ダニエル 真一郎さん(40歳)

パラグアイ・ピラポ移住地出身の日系二世。
大学で管理栄養学を学び、料理学校で調理師資格を取得。
現在は家族とともにケータリング業やスーパーの経営、農業などを幅広く手掛ける。
- 社本 みきさん(27歳)

パラグアイ出身の日系人。
家電卸売会社でのマネージャー経験を経て、自身の本当にやりたかった日本料理の世界で独立・起業を果たす。
来日前は地元で飲食ビジネスを手掛けていた。
日本の「食」と、自身のルーツに向き合う1年
―2人はすでにパラグアイでご自身の事業を展開されていますが、今回、日本で働こうと思ったのはなぜですか?
中塚:ケータリング業などを営む中で、料理、特に和食の技術をもっと磨きたい、和食の文化をより深く学びたいという思いが強くなり、日本へ行くことを決意しました。
社本:日系人でありながら日本を訪れたことがありませんでした。自分のルーツである日本という国や、苦手意識のあった日本語に、改めてしっかり向き合いたかったんです。
それと、日本の働き方を本当の意味で理解したかったのも大きな理由です。外から日本文化を知るのと、実際に生活して働くのとでは全く違います。飲食の分野ではまだ経験が浅いからこそ、日本でしっかり経験を積むことが、これからの自分の大きな力になると思ったんです。
―日本にはさまざまな企業がありますが、その中でハートスを選んだ理由を教えてください。
中塚:西脇社長と知り合いの、JICAのシニアボランティアの方からハートスが調理や学校給食に関わる研修生を募集していると聞きました。調理技術や和食の文化を総合的に学べる環境が自分の目標にぴったりだと感じ、すぐに応募しました。
社本:日本の奨学金制度を探していたのですが、ほとんどが1ヶ月程度の短期のものでした。そんな時、知人からハートスが1年間のプログラムを実施していると教えてもらいました。期間の長さはもちろん、日本の食文化を総合的に学べる点にすごく魅力を感じたんです。
驚きと発見の日々、そして温かいサポート
―実際に日本で生活し、ハートスで働いてみた感想はいかがですか?
中塚:パラグアイと違って道路や街がとても綺麗なことに驚きました!日本の冬の寒さにはまだ慣れていないので、風邪を引かないように気をつけています。
職場では、皆さんが丁寧に仕事を教えてくださるおかげで早く業務を覚えられました。料理長や主任の方々からいろいろな調理法を直接学べるので、毎日が学びの連続です。
社本:落ち着いた街の雰囲気や交通の便利さなど、毎日が新しい発見ばかりで楽しいです。ただ、働き始めた頃はまだ日本語が拙かったこともあり、言葉の壁がある中で新しい仕事を覚えるのは、正直とても大変でした。
それでも、同僚の皆さんが根気よく接してくれて、日本語上達のアドバイスまでしてくれたんです。少しずつ自信もついてきて、日々成長を実感できるこの環境に心から感謝しています。
学びを糧に、母国パラグアイでのさらなる飛躍へ
―これから日本で挑戦したいことや、研修を終えた後の目標を教えてください。
中塚:日本のいろいろな場所を訪れて、その土地の食や名産品に触れてみたいです。そして、母国に戻った時に、パラグアイの食材を使って和食を再現したり、独自にアレンジしたりできないか研究したいですね。
研修後は、健康的な日本の食文化を広めながら、自分のケータリング事業にも和食の要素を取り入れて、さらに事業を発展させていきたいと考えています。
社本:料理の味や作り方はもちろんですが、日本ならではの美しい盛り付けや見せ方もしっかり身に付けたいです。お休みの日は、日本各地を巡っていろいろな郷土料理も味わってみたいですね!
研修が終わったら、ここで得た知識や経験をもとに事業計画をしっかり練り直したいと思っています。今の飲食ビジネスに日本で学んだことを取り入れて、どこを改善できるかじっくり考え、長く愛される事業に育てていくのが目標です。
全く異なる環境に飛び込み、言葉や文化の壁を越えて真摯に「食」と向き合う2人。
パラグアイと日本、2つの食文化をつなぐ架け橋として活躍する姿が、今から楽しみです。
ハートスでの1年間が彼らの事業をさらに大きく飛躍させる糧となるよう、私たちも全力でサポートしていきます。
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