食中毒予防のポイントは?ハートスの取り組みとご家庭でできる対策をご紹介します!

細菌やウィルスが体内に入り、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出る食中毒。外食だけでなく、家庭での食事でも発生するケースがあり、ときには重症化することも。

特に10月頃からはノロウィルスの流行が心配な時期になるため、お家でも食中毒予防を心がけたいものです。

今回は、幼稚園や認定こども園に給食を提供するハートスフードクリエーツが、日頃から実施している食中毒予防のための衛生管理をご紹介。ご家庭でもできる対策とあわせてお伝えします。

 

手洗いの徹底と温度管理で菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」

 

 

 

 

 

食中毒の予防3原則は、菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」こと。

まず菌を「つけない」ためには手洗いが欠かせません。私たちは、毎日爪ブラシを使って、きちんと手洗いし、消毒をしてから調理を始めます。

調理中も、作業が変わるたびに手洗いを行い、調理済みの食品は素手で触らないようスタッフに指導しています。

 

菌を「増やさない」&「やっつける」ために重要になるのは温度管理。

万が一菌が食材に付着しても、一定時間加熱することで多くの菌は死滅します。サルモネラ、病原性大腸菌、カンピロバクターなどの食中毒菌の多くは75℃以上1分間以上、ノロウィルスは85度90秒間以上の過熱でほとんどの菌を「やっつける」ことができます。

ハートスでは調理中に必ず中心温度を測定し、85度90秒間以上加熱したかを確認。加熱した時間と温度を毎回記録しています。

 

 

 

 

 

 

また菌は約20~40℃の温度帯で最も繁殖すると言われています。そのため、給食に使用する食材は、10℃以下、65℃以上の環境で管理。調理済みの食品は、2時間以内に提供するという決まりがありますので、12時に給食を提供する場合は、10時から火入れを開始。当日の朝、その日に使う分の食材を洗い、切り分けて準備をしておきます。

 

調理員一人ひとりの心がけも重要に

 

 

 

 

 

ハートスでは、給食づくりに携わる調理員には、月2回の検便の検査を行っています。

さらに、ノロウィルスの検査は「大量調理施設衛生管理マニュアル」において「努力義務」とされていますが、私たちは、10月から3月の間、調理に携わるすべてのスタッフにノロウィルスの検査を義務付けています。

 

こうした検査に加えて、調理員には日々の食生活にも気を配るよう伝えています。例えば、サルモネラ菌やノロウィルスによる汚染が懸念される卵や牡蛎などの二枚貝を生で食することは避けてもらっています。

私たち調理員は、一人の気の緩みや油断が安全を脅かすことにつながるという意識をもって、おいしい給食づくりに努めています。

 

ご家庭でも心がけたい食中毒予防

 

 

 

 

 

ご家庭の衛生管理でも一番大切なのは手洗い、そして温度管理。菌は約20~40℃の温度帯で最も繁殖すると言われていますので、調理済みの食品や生鮮食品を長時間室温に放置するのはNGです。

 

調理を開始したら、野菜・果物を洗う順番に気をつけましょう。

食材を洗う順番は「太陽に近い方から」と覚えておくと良いですね。木に実がなる果物は最初に、葉物や根菜類など土に触れたものは、最後に洗うのが基本です。

 

 

 

 

 

 

また野菜や肉・魚を切るときも注意が必要です。

園では、緑色のボールは野菜、赤いボールは肉といった具合に、食材によって調理器具を使い分け、野菜とお肉を切るときは、包丁、まな板だけでなく、エプロンも変えて調理をします。ご家庭でそこまでするのは大変ですが、生の肉や魚についている菌が野菜に付着しないよう、野菜→肉・魚の順番に切るか、まな板・包丁を変えるようにしてみましょう。

エプロンもお手洗いに行くときは外すなどちょっとした心がけも大切です。

 

私たちは、園の入園説明会でも衛生管理の取り組みについて、保護者の皆さんに詳しくお伝えしています。分からないことや疑問に思うことがあれば、いつでもお声がけくださいね